2007年03月10日

筑紫のジャーナリスト失格発言

みなさん、おはようございますm(__)m

さて、一昨日のニュース23内の“多事争論”で、筑紫はジャーナリストとしては決して口にしてはいけない事を言ってしまいました・・・





News23 多事争論
3月8日(木) 「よき敗者(グッド・ルーザー)」

動画
http://www.tbs.co.jp/news23/onair/taji/s070308_h.ram


日本が戦争に敗れて占領下に置かれやがて独立し、そして今、私たちの戦後のいわば基礎を築いた指導者は吉田茂という総理大臣でありますが、その吉田さんが、日本がなぜ近代化にこんなに成功したかについて書いた論文で「日本を決定した100年」という論文があります。

その中で吉田さんが書いていることの大変面白いと思うのは、日本が開国を迫られた時、あるいは占領下に置かれた時、相手がすべて正しいとは思わなかったけれども、相手の美点を認めそして立派な文明を持っているということを認めた。つまり、日本は「よき敗者」=「グッド・ルーザー」であったと。そのことを日本の発展の1つの理由にしております。

慰安婦問題でニュースで報じられているようなことが続いておりますけれども、仮に、軍の強制が直接であったか間接であったか、あるいは狭義の、あるいは広義の強制があったかという、そういう議論をいくらしても、慰安所があって、慰安婦というものが存在したということは消えません。こういう事をくどくどと説明して、どれほどの意味があるんだろうかと思います。

しかも河野談話というのでこの事に1つの終止符を打ったはずなのに、さらにこういう議論を蒸し返すという事がどういう日本の国益になるのか、今後の外交やいろんな日米関係を含めて何の得があるんだろうかと私は思います。

それよりも、いわばいろいろ言いたいことはあっても「よき敗者」、吉田さんもよくよき敗者になるという事の方が、安倍さんは生産的でないと言っておりますが、その方がよほど生産的ではないでしょうか。

ちなみにこの吉田茂のお孫さんが麻生外務大臣であります。麻生さんはどう思われるんでしょう。

http://www.tbs.co.jp/news23/onair/taji/s070308.html



この「いわゆる従軍慰安婦問題」の件につきましては、下のブログでも論評していますので、ぜひご覧ください。



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2007年03月06日

将来に禍根を残す・・・


みなさん、おはようございますm(__)m

さて、今日は先般行われました「六カ国協議」について、朝日新聞に載りました読者投稿を紹介しながら語ってみます・・・




日本の孤立に不安を覚える

海洋学者 西條八束(名古屋市名東区 82歳)

 核施設の停止と査察の受け入れに対し、石油の供給を条件に6者協議が、やっと最初の合意にこぎつけた。ここにいたるまでの中国の努力と外交手腕に敬意を表したい。
 だが、我が国は拉致問題をたてに当面、北朝鮮へのエネルギー支援に加わらないという。あれだけ強硬だった米国でさえ、今回は妥協の道を選んだ。
 核問題はもちろん、拉致問題が我が国にとって最重要課題であることは言うまでもない。しかし、その解決のためには制裁一辺倒ではなく、今回の合意を尊重してはどうだろう。
 これまでの北朝鮮の言動に不安は残る。しかし、この際、他の4ヵ国と足並みをそろえ、粘り強く北朝鮮と対話を重ねてこそ、拉致問題の解決につながると思うのだが……。
 北朝鮮国民の著しい窮乏状態を考えても、隣国として支援に協力することは当然であろう。このままでは6ヵ国だけでなく、国際的にも孤立の一途をたどるのではないか。大局的な見地から、賢明な外向的判断を政府に切望する。



6者の合意を活用すべきだ
無職 山崎 孝(三重県志摩市 67歳)

 北朝鮮の核問題をめぐる6者協議が、合意文書を採択しました。これで、北朝鮮の非核化の方向へ一歩前進したと思います。
 合意文書にあるように、北東アジア地域の永続的な平和と安定のために共同の努力をすれば、平和への道は開かれると思います。
 協議を前進させたのは、米朝のこれまでにない真剣な対話姿勢と関係国が協議を成功に導きたいという熱意だったと思います。
 ボルトン前米国国連大使が述べた「核開発を止めさせるためには政権の崩壊しかない」とか、ペリーもと米国防長官の「北との公称は核施設に対する爆撃の可能性を圧力として使いながら行うべきだ」という考え方ではありませんでした。北朝鮮に対し、厳しい姿勢を貫いてきた安倍政権にも影響を及ぼすでしょう。
 前進できた考え方は、憲法9条の「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」という理念と合致していました。
 合意文書で、日当国交正常化作業部会の設置が決まり、これまで会談を拒否されてきた拉致問題も話せる場が出来ました。この場を大局的見地に立ち、活用すべきだと思います。




日朝問題解決融和の精神で
無職 小林麻須男(神奈川県藤沢市 65歳)

 北京で行われていた北朝鮮の核問題をめぐる6者協議が整い、北朝鮮の非核化に向けての合意がなされたことは大変に喜ばしいことである。この合意で、核施設の稼動停止などの見返りとして重油を支援することが決まったほか、日朝の国交正常化協議が開始されることになる。
 今後の交渉を進める上で日本側は、これまでのような圧力一辺倒のやり方だけでよいのだろうか。
 安倍首相は「拉致問題が前進しないなら日本は支援できない」と語り、北朝鮮への重油支援には当面加わらないことを強調した。しかし、米朝関係も含め、北朝鮮をめぐる情勢は大きく変わろうとしている。日本だけが圧力、圧力と言うだけでは、あまりにも稚拙すぎるのではないか。
 拉致問題は、北朝鮮による国家犯罪であり、絶対に許すことはできない。しかし、北朝鮮にも日本植民地時代の深い傷跡がある。
 日朝双方が自分の主張を強調するのではなく、お互いに過去の過ちは繰り返さないという立場に立って話し合えば、拉致問題も国交正常化も、解決出来るのではないだろうか。作業部会での話し合いで、日朝問題に一日も早い解決を望みたいものである。




平和への道開く「六者合意」 無職 山崎孝 (三重県志摩市 67歳)

 北朝鮮の核をめぐる六者協議が合意文章を採択しました(14日朝刊)。これで、北朝鮮の非核化の方向へ一歩前身したと思います。
 合意文章にあるように「北東アジアの地域の永続的な平和と安定のための共同の努力」をすれば、平和への道は開かれると思います。
 協議を前進させたのは、米朝のこれまでにない真剣な対話の姿勢と、協議を成功へ導こうとする関係国の熱意だと思います。ボルトン前米国連大使が、北朝鮮への核開発を止めさせるためと示していた「制裁強化などによる体制の崩壊を目指すべきだ」(1月10日朝刊)という考え方ではありませんでした。
 北朝鮮に厳しい姿勢を貫いてきた安倍政権にも影響を及ぼすことを期待したい。
 合意文章で、日韓国交正常化作業部会の設置が決まり、これまで会談を拒否してきた拉致問題も話せる場ができました。この場を大局的な見地に立ち、活用すべきだと思います。






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2007年03月05日

「調整力」をつける・・・


みなさん、おはようございますm(__)m

さて、今日は下にあります新聞の読者投稿を通しまして「調整力」ということに付いて話をしたいと思います・・・





中日新聞 3月1日「発言」内「賛論異論」
 「愛国心 自衛隊勧誘に利用?」 ○富幸恵 主婦 38 (名古屋市中川区)

 二月十一日の本欄「愛国心強調は派兵のためだ」の意見に賛同する。
現在、自衛隊は人員が集まらず苦心している。アメリカでは兵員確保のため大学進学を断念した人や就職せずにブラブラしている若者に対して「国のために働かないか」と声を掛けているという。
 日本でも今後憲法が改正され、自衛隊が軍隊になればなんとしてでも人員を集めなければならないだろう。
格差社会が広がる今、人の弱みに付け込んで自衛隊に勧誘するという構図が出来上がるのではないか、とも危惧している。
 従って政府は愛国心を強調するのではなく、愛されるような国づくりに力を注ぐべきで、憲法は国民を縛り付けるために存在するのでなく、国を動かす人たちの暴走を抑制するためのものであるはずだ。
愛国心とは難しい思想や思惑から切り離すべきで、オリンピックで日の丸が揚がれば、国民誰もが喜ぶ気持ちだけで十分ではないのだろうか。





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2007年03月04日

生徒人権手帳


みなさん、おはようございます(^.^)

さて、いよいよ卒業式シーズンとなりました。

10年ほど前になりますが、埼玉県は所沢高校で学校側が主催する卒業式に対して生徒の一部が「自主」を叫び、マスメディアでも取り上げられた出来事がありました・・・

という事で、今日も語らずに書き込みだけですが。

当時の報道をこちらへ・・・



1998/04/09 産経新聞朝刊
【教育再興】(46)埼玉県立所沢高等学校(中)権利の主張
 
 入学式をボイコットし、生徒会主催の「入学を祝う会」を計画している埼玉県立所沢高校の生徒のために「弁護団」が結成された。きょう九日の入学式では数人の弁護士が県教委側の行動を「監視」するという。
 「生徒の意見を聞かないまま卒業式や入学式を強行することは、子どもの権利条約に違反する」。弁護団結成の理由について、世話人の津田玄児弁護士はこう説明する。
 「子どもの権利条約」−。所沢高の一部の教師、生徒、保護者は「児童の権利条約」のことをそう呼んでいる。生徒会やPTAは昨年、大学教授や弁護士を招いて「子どもの権利条約」の学習会や討論会を相次いで開催した。
 先月二十六日には、生徒会執行部、PTA常任理事会のメンバーや「卒業生有志」が東京・霞が関の日弁連を訪れ、佐々木和郎・子どもの権利委員長らと懇談している。
 佐々木弁護士は昨年十月のマスコミ倫理懇談会全国協議会の全国大会で「少年事件に限らず、被害者の実名、顔写真は報道する必要はない」と発言した弁護士だ。
 佐々木弁護士らは生徒たちに対し「憲法や子どもの権利条約の精神を学校の中で実現してほしい」と励ましたうえで、「自治的な取り組みをほかの学校にも広げていってほしい」と述べた。
 
 所沢高はもともと生徒の政治活動が盛んな学校だった。全国で学園紛争の嵐が吹き荒れた昭和四十四年から四十五年にかけ、ハンスト騒ぎや校長室に火炎瓶を持った生徒が侵入する事件が発生した。四十九年には、「レーニン研戦旗派」を名乗る過激派生徒グループによる授業妨害事件が起きた。同校には共産党の青年組織、日本民主青年同盟(民青)のメンバーがいると関係者は証言する。また公安当局は同校を「民青の勢力が強く、活動が活発化しているところ」と位置づけている。
 「我が校内での儀式その他における『日の丸』掲揚及び『君が代』斉唱の強制に一切反対します」。平成二年二月、生徒総会は「『日の丸、君が代』に関する決議文」を採択。その年の十一月には「私たちは自治を確立する必要がある」とする「生徒会権利章典」を決議し、それからは正常な入学式・卒業式は行われなくなった。
 所沢高の生徒会室には 「生徒人権手帳−生徒手帳はもういらない」(三一書房) という本が置いてある。「子どもの権利条約の順守」を掲げる全国の中高生の間でバイブル的存在になっているというこの本には「生徒の人権」として、次のような項目が並ぶ。
 「遅刻をしても授業を受ける権利」「飲酒・喫煙を理由に処分を受けない権利」「セックスするかしないかを自分で決める権利」「子供を産むか産まないかを決めるのは女性自身の権利」…。
 職員室では、共産党系の全日本教職員組合(全教)に加盟する埼玉県高等学校教職員組合(埼高教)に属する教職員の発言力が強い。校長の意向に反する発言で戒告処分を受けた竹永公一教諭(四六)も埼高教組合員だ。先月九日、卒業式をボイコットした生徒たちが開いた「卒業記念祭」には埼高教の和田茂副委員長(現委員長)も参加、生徒会を支援している。
 一方、地元では共産党系の新日本婦人の会所沢支部などが、学校行事に国旗・国歌を持ち込まないよう求める運動を展開。市立清進小の入学式で父母が風船とプラカードで抗議▽市立安松小の入学式で、国旗を背にした記念写真を拒否した一部保護者の抗議を学校側が受け入れる▽県立所沢中央高の卒業式で校長らだけで国歌を斉唱−などの事態がここ数年、相次いだ。
 埼高教や新日本婦人の会所沢支部などでつくる「所沢教育連絡会」は今年二月、「子どもの権利条約と所沢の子どもたち」と題した集会を開催。集会には所沢高の生徒会執行部、埼高教組合員、PTA常任理事会のメンバーも参加した。
 
 税金で運営されている学校が学校行事として入学式・卒業式を実施し、国旗掲揚・国歌斉唱を行うことは児童の権利条約に違反しているのか−。
 森隆夫・お茶の水女子大名誉教授は「生徒が入学式、卒業式をボイコットできると解釈できる条文はない。組織に入れば秩序に従うのは当然」。高橋史朗・明星大教授は「条約には、教育の目的が自国の価値観の尊重にあると明記されており、国旗や国歌の否定こそ条約違反」と指摘する。
 また、所沢高を平成二年に卒業した東京都杉並区の大学生、石井信博さん(二六)は「後輩たちは一部の生徒や教師の影響を受けて、自由をはき違えている。大多数を占めているはずの良識派は早く目を覚ましてほしい」と呼びかける。
 
 ■児童の権利条約
 正式名称は「児童の権利に関する条約」。1989年(平成元年)に国連で採択され、日本では平成6年に国会で批准、発効した。
 病気や飢餓、親による虐待などに苦しむ開発途上国や紛争地域の子供たちの人権を守るのが主な目的の条約だが、日弁連や日教組、全教などは子供の権利をことさらに強調し、責任能力を十分に備えていない子供があたかも大人並みの権利を行使できるかのようにとらえている。「『児童』では保護の対象というイメージが強い」などとして「子どもの権利条約」と呼んでいる。




ということで、「生徒人権手帳−生徒手帳はもういらない」(三一書房)にはどんな事が書いてあるのかをこちらへ・・・


生徒人権手帳より・・・

「自分の服装は自分で決める権利」
「自分の髪型は自分で決める権利」
「オートバイに乗る権利」
「飲酒・喫煙を理由に処分を受けない権利」
「いかなる物でも教師に没収されない権利」
「労働して賃金を得る行為」
「学校行事を自分たちで作り自治を行う権利」
「校則改正の権利」
「校則の「見直し」を見直す権利」
「集会・団結・結社・サークルと政治活動の権利」
「つまらない授業を拒否する権利」
「署名を集め、回答を求める権利」
「職員会議を傍聴する権利」
「学校外の生活を干渉されない権利」

「体罰を受けない権利」
「罰としての労働を拒否する権利」
「集団行動訓練を拒否する権利」
「連帯責任を拒否する権利」
「給食を楽しく食べる権利」
「体力テスト、スポーツテストを拒否する権利」
「身体測定・健康診断を拒否する権利」
「部活動を拒否する権利」
「学校が決めた「動員」を拒否する権利」
「言葉の暴力を受けない権利」

「不当に停学させられたり、謹慎処分を受けたりしない権利」
「不当に退学させられない権利」
「やたらと落第させられない権利」
「学校に行かない権利」
「休み時間を自由に使う権利」
「行事への参加を拒否する権利」
「遅刻をしても授業を受ける権利」
「学校の中のさまざまな出来事から排除されない権利」
「学校の施設を自由に使う権利」
「放課後を学校内で自由に過ごす権利」

「偏差値によって評価されない権利」
「成績によってクラス編成をされない権利」
「内申書を見て、その記載を訂正させる権利」
「成績の発表を拒否する権利」
「家庭訪問・家庭調査を拒否する権利」
「誓約書を強制されない権利」
「受ける学校を進路指導によって強制されない権利」
「性格テストや知能テストなどを拒否する権利」
「何か不都合な事をした場合でも、学校に連絡されない権利」
「宗教的に理由を主張する権利」
「『日の丸』『君が代』『元号』を拒否する権利」
「学校外との連絡を自由に取る権利」
「密告を強要されない権利」
「自分に関する情報をむやみに第三者に知らせない権利」

「自由な恋愛を楽しむ権利」
「セックスするかしないかを自分で決める権利」
「子供を産むか産まないかを決めるのは女性自身の権利」
「妊娠・中絶・出産・結婚などのいかなる事情によっても不当な処分を受けない権利」
「レイプ(強姦)されない権利」
「性的嫌がらせを受けない権利」
「それぞれの生理をすごす権利」
「裸での身体測定・健康診断を拒否する権利」
「ブルマを強制されない権利」
「学校内における男女平等の権利」




アマゾンの本の紹介ではこんな事が書いてあります・・・

『権利を知らないことは恐ろしい。学校の中で権利を主張し、行使することは、未来を変えることだ。おしつけの「生徒手帳」の代わりに『生徒人権手帳』をポケットに。』

この本は、1990年に、当時19歳から25歳の間になる歳の3名の人間(男)の書いた本です。

パッと見て面白いのは「体力テスト、スポーツテストを拒否する権利」は主張しておきながら「学力テスト」は拒否していない部分ですね。

中に「知能テスト」とありますが、これは俗に言う「IQ]のテストのようです。

なんか、まず最初に拒否をしなくてはいけないのは「学力テスト」なような気がするんだけど・・・・・・


で、この本の一番最初にこのようなことが書いてあります。

「すべての人間は生まれながらにし基本的な人権を持っている。そして、その人権を奪う事は、国だろうと政府だろうと、そして学校だろうと許されてはいけない」


残念ながら、ここですでにつまずいてしまっているわけですね・・・・・・・・



2007年03月02日

朝日社説“国歌伴奏判決 強制の追認にならないか ”


みなさん、おはようございますm(__)m

さて、今日は先日最高裁で判決が出ました“国歌伴奏判決”に付きまして、朝日新聞の社説を通して語ってみようと思います。





国歌伴奏判決 強制の追認にならないか


 入学式の君が代斉唱で、ピアノの伴奏を校長から命じられた小学校の音楽教師が、「君が代は過去の侵略と結びついているので弾けない」と断った。教師はのちに職務命令違反で東京都教育委員会から戒告処分を受けた。

 教師は「処分は、憲法で保障された思想、良心の自由を侵害するもので違法だ」として、取り消しを求めた。

 最高裁はこの訴えを認めず、処分は妥当だとの判断を示した。「公務員は全体の奉仕者。学習指導要領で入学式などでの国歌斉唱を定め、ピアノ伴奏はこの趣旨にかなうから、職務命令は合憲だ」

 君が代のピアノ伴奏は、音楽教師に通常想定されている。ピアノ伴奏を命じることは、特定の思想を持つことを強制したり、禁止したりするものではない。そんなことも最高裁は指摘した。

 たしかに、入学式に出席する子どもや保護者には、君が代を歌いたいという人もいるだろう。音楽教師が自らの信念だといってピアノを弾くのを拒むことには、批判があるかもしれない。

 しかし、だからといって、懲戒処分までする必要があるのだろうか。音楽教師の言い分をあらかじめ聞かされていた校長は伴奏のテープを用意し、式は混乱なく進んだのだから、なおさらだ。

 5人の裁判官のうち、1人は反対に回り、「公的儀式で君が代斉唱への協力を強制することは、当人の信念・信条に対する直接的抑圧となる」と述べた。この意見に賛同する人も少なくあるまい。

 今回の判決で心配なのは、文部科学省や教委が日の丸や君が代の強制にお墨付きを得たと思ってしまうことだ。

 しかし、判決はピアノ伴奏に限ってのものだ。強制的に教師や子どもを日の丸に向かって立たせ、君が代を歌わせることの是非まで判断したのではない。

 89年、卒業式や入学式で日の丸を掲げ、君が代を斉唱することが学習指導要領に明記された。99年には国旗・国歌法が施行された。

 君が代斉唱のときに起立しなかったなどの理由で、多くの教師が処分されている。特に東京都教委の姿勢が際立つ。日の丸を掲げる場所からピアノ伴奏をすることまで細かに指示した。従わなければ責任を問うと通達した03年以後、処分された教職員は延べ300人を超える。

 生徒が歌った君が代の声の大きさを調査する教委まで出てきた。

 これに対し、処分の取り消しなどを求める訴訟が各地で起きている。

 私たちは社説で、処分を振りかざして国旗や国歌を強制するのは行き過ぎだ、と繰り返し主張してきた。

 昨年12月、教育基本法が改正された。法律や学習指導要領で定めれば、行政がなんでもできると読み取られかねない条文が加えられた。

 行政の行き過ぎに歯止めをかけるという司法の役割がますます重要になる。そのことを最高裁は改めて思い起こしてもらいたい。






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